プレスリリース

航空機認識の実証実験第1フェーズを開始

航空機認識の実証実験第1フェーズを開始

空港内制限区域における安全確保のための航空機認識実証実験を開始

製造業を中心にソリューションを提供している株式会社APC(本社:大分市、代表取締役:佐藤 隆己、以下 APC)は、株式会社JALインフォテックの協力のもと、空港制限区域内にて車両が安全に走行するための航空機自動認識を目的とした実証実験を2021年10月4日より開始しました。

実証実験の概要

空港内の地上走行中の航空機を対象として、LiDAR※1と360度光学カメラを組み合わせて データを取得し、クラウド上で稼働中の学習済みAIモデルを使って航空機を検出、対象までの距離・角度を正確に算出する。結果はリアルタイムで実施者のスマートフォンの画面に表示される。実証実験は10月末日には完了する予定。

経緯

すでに鉄鋼生産工場設備に多くのコンピュータービジョン・ソリューションを提供し生産業務の自動化に貢献していたAPCに対して、空港内制限区域における安全確保の目的で今まで人が目視や音によって行なってきた航空機稼働判定の自動化を図りたいとの相談があり、まずは判定対象となる地上走行中の航空機を遠方から認識して距離や速度を正確に検出することから始めることとし、現場関係者からの助言や試行錯誤の結果、このシステムを開発し実証実験を行うことになった。

APCの特徴

APCは、「技の数値化 ~匠のAI~」というコンセプトのもと、LiDAR※1や360度光学カメラといったイメージセンサーとAI技術によって画像認識・空間情報処理を行うシステムを開発している。なかでも、人の感覚や業務における暗黙知を数値化することを得意とし、機械学習により重機や大型産業機械の自動運転・操作支援システムにつなげている。本実証実験用のシステム開発では、自社開発のフレームワークChimera※2AIを用いて効率的な開発を実施した。

今後の予定

今後はさらに航空会社や関連各社との連携を深め、検出精度の向上を図りつつ、航空機エンジンの稼働判定などの追加検証を行なっていく予定。複数台でのメッシュ構築による不可視領域補完や、自動運転システムとの連携も視野に入れている。

本件に関するお問い合わせ先

  • ※1 LiDARとはレーザー光を使って対象物までの距離を正確に測定するセンサーの一種です。
  • ※2 ChimeraとはAPCが開発したIoTフレームワークです。

検出された航空機までの距離と角度は、Chimeraのビジュアライザーでスマートフォンに表示される。

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